6298ワイエイシイ 

記:2022/03/23

ワイエイシイホールディングス<6298>=上げ足加速。大幅高で7連騰、連日の昨年来高値更新と気を吐いている。半導体製造装置や液晶製造装置などをはじめメカトロニクス分野で強みを発揮、グループ会社のワイエイシイビームは次世代パワー半導体分野で活躍余地を広げている。次世代電池分野への参入にも意欲的で、2月4日にはマグネシウム電池の量産体制整備に着手したことを発表し、マーケットで脚光を浴びた経緯がある。そうしたなか、きょう前場取引時間中にこのマグネシウム電池の量産試作品が完成したことを発表、これを受けて投資資金の流入が加速している。

月足評価

月足 6298ワイエイシイ

まず、2020年3月のコロナショックと、コロナショック前の水準を確認し、現在の株価との比較をします。

ここ大事ですよ。

現在の株価水準を知るためには、過去の価格と比較しなければいけませんね。
この月足からは、2017年の直近高値が一つの目安になります。これをアンカーと言います。

2017年の直近高値と比較すると、まだ到達していません。
直近高値を抜けるか抜けないかは、今後の株価の伸びに大きな影響を及ぼします。

なぜなら、直近高値(上値抵抗線2)を抜ければ、実質この株を持っている人は損している人がいないことになります。
なぜ、ホルダーはこの株を持っているかというと、いろんな意味合いがありますが、基本的には値上がりを待って利益を得たいからですね。

だったら、全員が含み益だったらホルダーはどうするでしょう?

自分だったらどうするか?と考えてみることです。

すると、持ち続けるという人もいるし、キリがいいからここで利食うという人も出てくる。
その目安になってくるのが、前回高値であり上値抵抗線ということになります。

現段階で、前回高値であり上値抵抗線2を抜けるかどうかはわかりません。
占い師じゃないので、予想しませんし、実践家であればチャートの動きに従うだけです。
ブレイクしたらどうするか?
上値抵抗線に跳ね返されたらどうするか?
このシナリオを実践家は持っておかなくてはいけません。このシナリオ及び維持管理をチャートノックで学んでもらうわけです。



次に、比較したいのがコロナショック時の株価と、コロナショック前の水準。
コロナショック時は、320円。コロナショック後は、1300円ぐらいで推移していて、約4倍になっていて、コロナショック前の水準を抜けて、上値抵抗線1で頭打ちになっていました。

このぐらい伸びている株は他にもあります。
比較したかったのは、コロナショック前の水準に戻していない場合。

なぜ戻していないのか?
それは、買われなかったから。
株価が上昇するほどお金が入ってこなかったことを意味するので、魅力に欠けていたことが想像できます。

つまり、弱い。

弱いところにわざわざお金を入れて、「上がれ上がれ」とお祈りしても、株価は上がりませんし、儲かることはありませんね。

ワイエイシイでは、コロナショック前2019年の高値は超えていますが、その次の2017年の高値に迫っている段階だとわかります。

まず、月足では前回高値とコロナショック前の水準のチェックを行い現在の株価との比較をします。
比較の結果、ホルダーはどうするだろう?
買い方はどう動くだろう?
とイメージを膨らませるのです。


アマチュアは、月足を見ません。
面倒なんでしょうね。

でも、実践家は遊びでやっているわけではないので、きちんと比較、検証を行い、現在の株価の水準を確認します。

当然だと思いませんか?

お金を投入して、期待できる利益を生み出してくれるか?
また、買い方はこの株に興味をもち資金が流れてくるかどうか?
その際ホルダーはどんなイメージを持っているだろうか?

このことを確認するために月足を利用するのです。
遊びではなく、リスクをとって利益を生み出そうとしているのですから。

週足評価

週足 6298ワイエイシイ

週足の下値支持線2は、月足の2020年から続く下値支持線に対応しています。
言い換えれば、2年以上この下値支持線2は機能していることになります。

次に、緑点線で表記したとおり保ち合いで1年の間推移していますね。
この保ち合いの水準を超えて売り込まれなかった。買い上がらなかったということです。

21/1の高値で上値抵抗線1に達したとみると、3回高値更新に失敗して保ち合いを継続してきました。
4回目で上値抵抗線ブレイクしたということになります。

3回ブレイクに失敗。高値更新できなかったとなると、一部のホルダーは手仕舞いに動きます。
なにしろ、高値更新することを期待して・・・つまり、利益になることを期待して持ち続けているので、期待を裏切られたら手仕舞いに動きたくなるのは自然なことです。

今回は、手仕舞い売りで株価は下げましたが、下値支持線2で下げ止まっています。
この週足からは三角保ち合い上放れが見られます。
三角保ち合い上放れは優位性のある仕掛けであることは、受講者の皆さんが統計検証してくださったことで確認できています。

日足評価

日足 6298ワイエイシイ

日足でも保ち合いを形成していて、2月に1度高値更新するも抜けきれず再び保ち合いになっています。
2ヶ月半の間、保ち合いを形成しホルダーの手仕舞い売りも限定的で、大きく株価を下げることがなかったことになります。
全体相場の先行きは不安定であり、またロシアの侵攻もあった時期。市場には不安要素しかなかったのに、1000円を割り込むほど売られなかったことになるわけです。

つまり、多くのホルダーは慌てて売らなくてもいいと考えているということです。

ここで、ホルダーが売りに動く一つの基準になるのが下値支持線1です。
下値支持線を割り込むと我先に利食い売りが出てくることになります。



保ち合いの上値抵抗線1をブレイクした仕掛けの優位性は、三角保ち合い同様統計で確認できていることです。
2017年の高値水準で持ち続けるホルダーがいたとしても、ほとんどのホルダーは含み益になっています。

月足で確認した2017年の高値をブレイクするか、跳ね返されるか?
ここからのポイントになります。

慣れてくれば、このぐらいのチャート分析を頭の中で、月足、週足、日足と確認しラインもイメージで引いて時間にして3分もかからないぐらいで見てしまいます。

今回のようにレポートにするとざっと3時間かかります(笑)





注意事項1
これだけ詳細な分析をしたからといって、上昇し続けることが確定したという意味ではありません。
トレンドフォローの勝率は3割程度で、詳細に分析したとしてもこの勝率程度だということになります。

確率と大数の法則の概念を腹の底から理解しておいてください。

注意事項2
流れが変わってきたと、メルマガで申し上げています。
コロナ、まん延防止解除ということで、少し気分が前向きになってきていること。
ロシアの侵攻が思った以上に攻めあぐねていてること。ウクライナの反転攻勢の様子で、もうすぐ終わるのではないかという期待。

つまり、コロナショック後の上昇転換のような期待をしていいかもしれません。
あくまでも、超トレンドフォロー戦略を行う者なら、上昇転換することを前提に仕掛けていいと思います。
思惑と違えば切るだけです。