富める者はますます富み、窮する者はいよいよ窮する
これが今の世の中の現実である。

とある大企業の尊敬する重役の方から教わった。
純資産1億円以上富裕層は90万世帯全世帯の1.8%。その1.8%の世帯が254兆円保有する。なんと、日本の個人金融資産の20%を1.8%の世帯が保有するということになる。「もしも世界が100人の村だったら」で言うと・・・
村の資産の20%もの割合を、2人の村人が保有しています。
2人の事を村の人たちは富裕層と呼んでいます。

と、こんな感じになるだろう。
ちなみに、純資産3000万円以上が900万世帯。全世帯の18%だそうである。純資産であるから借金や不動産は含まれない。そうなると、3000万円以上保有するということは、かなり裕福な世帯であるといえる。
普通のサラリーマンや普通の商売をやっている程度では、純資産で3000万円はいくものではない。
年配の方で長年企業に勤めあげた方なら、莫大な退職金を貰うことで純資産3000万円もありえない話ではない。
しかし、終身雇用制度が完全崩壊した今、定年まで企業に居続けることは極めて難しく、極めて困難を伴う。

会社の歯車が老朽化し、動かない割に高コストであれば、安くてよく動く新しい歯車に変えてしまえばいいのである。
その歯車も海外に行けば、もっと安く使える。海外ではそれなりのコストをかければ、器用で優秀な歯車も用意できる環境が整っている。
いつまでも高いコストを払って動きの悪い歯車を使い続ける理由などなくなってきているのである。そうなると、普通の人は退職金など当てにできない。退職まで勤められるかさえも疑問である。
では、50歳も60歳も過ぎてから何か新しい事ができるのか?と、冷静に考えてみればわかるが、何もできることはない。
つぶしがきかない・・・。企業に勤めるとは、ある意味偏った生き方をしているのである。
すると、普通の人では純資産3000万円など届かない。
先の尊敬する重役さんがおっしゃるには、「打つ手が遅いと、打つ手も限られる。人生はそういうものだ」ということだそうである。
「なるほど、まったく同感だ」と思った。
つまりは、富める者はますます富み、窮する者はいよいよ窮する。これが今の世の中の現実である。しかし、幸運にも今の日本の仕組みは「資本主義社会」である。その仕組みを上手に利用すれば、純資産3000万円も夢ではなくなる。現にそのような人を私はたくさん知っているし、私自身も体現している。