「新入りのトレーダーがトレードの問題を考えるとき、成功するためには、まず初めにマーケットの行方を予測することを学ばなくてはならない。少し研究してみれば、長期の予測をするためにはファンダメンタルズ分析を使い、短期の予測をするためにはテクニカル分析を使うべきだということが分かるだろう」

何も、真実から遠ざかっては存在し得ないように、これは危険な誤解である。実際、私たちは、マーケットがどうなるのか知ることはできないし、また、私たちは、マーケットを知ろうと望むべきではない。」

「問題について考察する正しい方法とは、マーケットがどうなろうと、それにどのように対応したらよいかを考えることである。
覚えておいて欲しい。
私たちはマーケットをコントロールしないし、できない。マーケットは私たちの誰よりも大きく、マーケットは結局、マーケットが望むところに行くことになる。」

「正しい考えとは、こうである。」

(出典:タートルズの秘密)

マーケットの行方を予想する・・・ということがどれだけ愚かで無駄な行為なのか?
理屈や頭ではわかっていてもできない人のほうが多い。
「欲」にほだされた95%の人が、相場の世界では負け組として資金を失っていきます。FXを始めた人のほとんどすべての人が、一年以内に資金を無くします。減らすのではありません。無くしてしまうんです。手持ち資金がゼロになるということです。破産です。先物の世界では、3ヶ月のうちに90%以上の人が資金を失います。わずか、3ヶ月のことです。信用取引を行う投資家のほとんどが、評価損を抱えているという事実もあります。
いつまでも損を垂れ流し続けるのは、真剣に考えることを放棄していることを意味します。
いつもお金に困っている人に限って、真剣に考えることをすぐに止めてしまいます。
本業の部分でもそうですし、趣味に関することでも、自分や家族の将来のことも含めて、あらゆることに関して考えることを疎かにしていると思います。
確かに、少しぐらい考えを巡らせたところで世の中の不条理をどうする事も出来ないので、
「世の中はこんなものだ」
「自分は悪くない。政治や行政の責任だ」
と自分の人生なのに、可能性を完全に閉ざしてしまう。
それが大多数の普通の人だから、常日頃正しい考えを追及する人には絶対に追いつくことはないし、人生そのものにおいても大差がつくのは当然の結果であると思うわけです。
そのうえ、大差をつけられた人たちを見て、羨んだり、やっかんだり、ねたんだり、ひがんだりするばかりで、自分の思考を深めようとすることはない・・・。
哀れな人たちだと思う反面、日本経済を支えるありがたい存在だとも思います。
それはなぜか?
普通をこよなく良しとし、隣の人がエコカーに替えれば自分も替えるし、隣が家族旅行をすれば、同じように家族旅行をする。エコポイントが付くからと使える家電をわざわざ新しいものに買い替えて、テレビCMで携帯ゲームの宣伝していれば、携帯ゲームを始めてみたり・・・とにかく、みんながやることは同じようにやらなければ気が済まない。
たいへん素敵な人たちだと、私は思います。
わたしは人と同じことはしないようにしています。天の邪鬼と言われればそうかもしれませんが、”普通”とか”世間並”を選択して、こじんまりとまとまることが嫌なだけのことです。ですから10年以上車に乗り続けていますし、ブランド物など買うことはありませんし、家族旅行にかんしては、人が行かない時期に人が行かないところへ行くようにしています。
それが「正しい考え方だ」とは言いませんが、「自分にとって何が大事か」を常に考え、時間やお金という限られた資源を有効に使うようにしているわけです。
常に、何が正しいか?と考え続けることです。

  • 相場についても
  • お金の使い方についても
  • 自分の人生も
  • 家族との接し方も
  • 仕事の部分でも
  • 趣味の部分でも

そのような訓練の積み重ねが、思考の質を高めると思います。