兵庫県のH様からお便りをいただきました。

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投資を始めて間もなく5カ月。
投資力養成プログラムは13回まで進み、
自分なりに理解しそれを実践しているのに、
なかなか結果が出ません。
最大の敵は、やはり「欲と恐怖心」です。
私は比較的、時間が自由な仕事をしてまして、
パソコンを使うことも多いため、ついつい
所有株の動きをチェックしてしまいます。
この行動が本当にいけません。
命取りと言ってもいいでしょう。
株価が騰がると「欲」が暴れ始め、
下がると「恐怖心」に支配されてしまう。
株を始めた当時は、
チェックするだけで終わっていました。
少し知識がつき、多少なりとも売買の経験を
積んだ今は、見るだけで終わらなくなっています。
「この銘柄は3000円の壁でいつも
はね返されているから、その辺りで空売りしよう」
(逆に壁を突き破り上昇)
「この銘柄は下がり始めると一気に下がるから、
早めに売っておこう」(直後に反転上昇)
「移動平均線を下回りそうだから、
手仕舞いにしようかな」(翌日に高騰)
マーケットが開いている最中の取引など、
シナリオなしのトレードは厳禁と分かっているのに、
その瞬間に襲われる2つの感情、
そして、勝手な予測で動いてしまう。
株価の推移など、だれも分からないことを
知っているにもかかわらず、です。
そして一喜一憂して、終わってみたら、
初値と終値がほとんど同じだったりすることも多く…。
間違いなく、私はまだ大衆投資家の域を
脱していないのでしょう。
きょうの昼過ぎ、パソコンで所有銘柄の推移を
見ている自分を何となく客観的に観察してみました。
みっともないですよね。
男のダンディズムのかけらもない(笑)。
お金が絡んでいるうんぬんだから格好悪いのでなく、
シナリオに自信が持てない姿が情けない。
分かっていて、同じ失敗を繰り返してしまう自分に、
あきれかえってしまいました。
すみません、こんな愚痴っぽい内容のメールを
送りつけたりして。
これで最後にしますので、ご容赦ください。
(途中省略)
私は社会人になってから、いろんなことを始め、
すべてを形にしてきました。
海外放浪が好きで、出張も多いため、興味も手伝って、
留学経験なしで4カ国語をマスターしました。
フランス語、イタリア語などは数単語の状態から、
今ではちょっとした式の司会を頼まれるレベルにまで
達しています。
体作りのためのジムは12年、料理は10年、
ピアノは5年と、自分が興味を持ったものは、
すべて投げ出さず、人生の一部にしているのが
自分の長所であり、誇りです。
日々努力を続ける尊さと、それが形になる喜びや
達成感を知っているため、チャートノックをしたり、
日誌をつけて自分の売買を振り返ったり、
プログラムを読んで実習したりすることに
何の苦痛も感じず、楽しみながらやっています。
それが必ず、結果につながることを知っているからです。
ただ、過去の趣味と違う最大のポイントが、
株は「欲と恐怖心」を伴う点なのでしょう。
(途中省略)
その動きが刺激的に感じるのかな、と自己分析しています。
再確認のために、言わせてください。
「私はトレーディングを楽しみたいのでなく、
株で利益を出したい」
そして、問題の解決方法は、もちろん一つしかありません。
 
「マーケットの途中経過は絶対に見ない」
投資でも何でも、少し慣れてきた辺りが怖いという
格言を身に染みて感じています。
いつまでも、こんな初歩的なところで
止まっているわけにいきません。
次回こそは、いい報告ができるように、
努力を続けていきます。
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H様から頂いた言葉の端々に共通する
ある思考を読み解くことができます。
> 最大の敵は、やはり「欲と恐怖心」
> 少し知識がつき、多少なりとも売買の経験を
> 積んだ今は、見るだけで終わらなくなっています。
> 間違いなく、私はまだ大衆投資家の域を
> 脱していないのでしょう。
> みっともないですよね。
> 男のダンディズムのかけらもない(笑)
> お金が絡んでいるうんぬんだから格好悪いのでなく、
> シナリオに自信が持てない姿が情けない。
> 分かっていて、同じ失敗を繰り返してしまう自分に、
> あきれかえってしまいました。
など、自分自身を客観的に見れているということです。
もっといえば、自分を俯瞰してみれる。
これは力をつけていける人の共通点です。
目指している理想の自分の姿と、
現在の自分の姿とのギャップを、
鳥の目線で見下ろすことができるんです。
見下ろした結果、出てきた言葉が
これらの言葉になっているんです。
普通の人は、目の前のチャートの動きに惑わされ、
自分が感じる感情のままに行動し、INし
慌てて利食ったり損切りを放置したり、
自分自身を振り返ることなど一切しません。
適当なトレードを繰り返し、
根拠も意味も乏しい行動をし、
やっていることを振り返る仕組みも持たない。
そもそも目指したい方向も霞がかかった様な
漠然とした行き先、「1億円儲けたい・・・」
普通の人が儲からない理由です(笑)
・自分の理想とするトレーダー像とは、どんな感じ?
・理想の自分を実現した時に見えているものは何?
・その時にどんな家に住んでいるのか?
・どこに住んでいる?
・誰と住んでいる?
・どんな車に乗っている?
・どんな暮らしをしている?
次に、理想とする自分を実現するために、
今の自分の姿を俯瞰してみると、
・目指す方向性はそれでいいのか?
・本当に今のままで理想の自分になれるのか?
・最短距離で最短時間で到達するには何が必要か?
・今の自分とのギャップはどうすれば埋まるのか?
などと、自問すればいいわけです。
ここにギャップがあるからこそ、
今の自分が理想の自分でないはずなので、
それを埋める作業を日々するだけのこと。
H様が俯瞰しているからこそ出てくる言葉。
> 再確認のために、言わせてください。
> 「私はトレーディングを楽しみたいのでなく、
> 株で利益を出したい」
「俯瞰」
H様から見習うべきことだと私は思います。