実践投資家の維持管理術!

栃木県のFさんから実戦売買報告をいただき、気になったので銘柄分析します。

4183 三井化学 
この半年ほどは 上昇トレンド。
2890-3100のレンジ(ちょっと幅が狭い)
気付いたのは 1/18 底値付近で 陽線が出ました。

1/19 レンジの底を打ったと判断 寄成エントリー 2921×100 LC2818(-3.5%)
レンジの上値3115円 194円(6.6%)の値幅ですが、上値抵抗線ブレイクを狙いました。エントリー日の安値2890円が底値でした。底打ち後は上昇。1/25 3060円 LC 買値に設定。
1/27 3115円(直近高値)の上値抵抗線まで上昇。ここから、値幅の半分まで戻ってしまったら今回はブレイクできないと判断し、逆指値を3020円に設定。1/28 TS決済されました。3020円約定 +99円 +3.4% <反省>レンジ相場とはいえ 値幅が狭すぎました。1回目の利益は チキン利確になってしまいました。強い銘柄を選べるように、練習します。

週足 4183三井化学

あまり強いとは言えそうにありませんね。
コロナ前の価格をようやくクリアしましたが、なぜ2018年の前回高値に迫った程度なのか?
他の勢いのある銘柄は上場来高値更新銘柄も少なくないのに、この銘柄が買われないのか?
何度も3000円のブレイクにチャレンジしながら抜けきれなかったのはどうして?
何度も抜けきれず、この週足の期間の2年半ブレイクできず、ここを抜けるには相当のエネルギーが必要と私なら考えます。

・相場参加者が見向きもしてないからでは?
・買いたいと思わないからでは?
・意識される高値ラインで限界と見たホルダーは手仕舞いに動くのでは?


ファンダメンタルズだろうが、チャート分析だろうが、女性週刊誌に載っていようがネットで推奨されていようが、相場参加者が買いに動けばチャートに現れます。買いに勢いがあれば、

買い > 売り

で、株価は上昇するはずです。
実践家は買う理由によらずチャートから相場参加者の動きを判断し行動します。つまり、相場参加者の行動が先にあって、チャートで動きを確認して実践家が行動する。

私なら強いチャートを狙います。




日足 4183三井化学



1/19のエントリーは悪くないですが、下値支持線を反発したことを確認してエントリーした方がベストと言えます。つまり、1日早い。

2840円の下値支持線。3090円の上値抵抗線の250円、約9%幅の保ち合い。保ち合いが継続するとして、下値支持線反発したのが1/20で1/21のエントリーがベスト。


>1/27 3115円(直近高値)の上値抵抗線まで上昇。ここから、
>値幅の半分まで戻ってしまったら今回はブレイクできないと判断し、
>逆指値を3020円に設定。

この維持管理がダメ。手仕舞う根拠が実に曖昧で理由になってない。また、損を必要以上に恐れていると言えます。


以前解説した以下のパターンを忘れてます。

>3500と4000のレンジ形成

と読み取ったので3500円反発でエントリーできる。レンジとしているので4000円までは上昇することから最大で500円、14%の含み益が乗っています。

(4000-3500)=500 14%

上値抵抗線に跳ね返されれば(図中の1・保ち合い継続)、適当に利食うか最悪同値撤退すればいいのでリスクはありません。
リスクはエントリー後に逆行した場合のみであり、その場合は下値支持線を割っているのでので、保ち合いが続くという前提は終わっています。したがって躊躇なく切ればいいだけ。

上値抵抗線をブレイクすれば(図中の2・ブレイク)、最大14%の含み益を担保に増し玉が出来る。これは、極めてリスクを限定した仕掛けができます。




>1/19寄成エントリー 2921×100 LC2818(-3.5%)

せっかくエントリーしたなら最悪同値撤退でいいんじゃないですか?
プラスマイナスゼロですからそれで十分だと思います。

もし、高値更新するようなことになると、2018年7月以降2年半の間のホルダーは誰一人損している人がいなくなりますよ。ここまで株価が回復するのをじっと待ち続けて、ブレイクしたらすぐさま手仕舞いに動きますか?

買い持ちしている人は儲けたくてホールドしています。儲けるには株価が上がらないといけません。

もし、株価が上がらないと見切りをつけるなら、ここまで待ち続けませんし、そもそもこの銘柄のこのチャートは狙いません。



私がこの銘柄をホールドしているとするならブレイクしたら手仕舞いません。
むしろ、乗せます。増し玉です。

ブレイクするだけの買いのエネルギーが入るかどうかは分かりませんが、買われれば、

買い > 売り

になることは明らかでしょう。

だから手仕舞いを急ぐ必要がなかったと考えますが、そう思いませんか?




追記

東京都Snさんからも自主練習の報告をいただきました。

これが全て正しいと言うわけではありません。何点か指摘もさせてもらいました。

たくさんラインを引いていますが、意味のないラインもみられます。こう言った間違いは、自分一人では発見しにくいです。気づいてないからミスしますが、自分一人ではミスに気づけない事は多いです。だから、違う目線で添削する作業は問題点見つけるのに重要な作業になるわけです。