チャートを如何に読み解き、行動をコントロールできるか?

Original Update by zest-pk
Original Update by zest-pk

岡山県のY様からお便りをいただきました。

 
━━━━━━━━━以下━━━━━━━━━
8回目までのレポートを受講しております。
現在、25日移動平均線を上抜けで買いという
ルールで売買を行っています。
なかなかルールに合う銘柄が見つからなかったのですが、
最近の上昇によりエントリーができました。
まだ売買の完結(売り)には至らず保有の状態ですが、
状況を見て頂きたいと思います。
8802 三菱地所
6/27 大陽線が出て25日線を抜けたが、まだ少し25日線が下向きなので見送り。
6/28 窓を開けて陽線。大きく抜けたので、終値の逆指値2641円で買いエントリー。損切り額は25日線の2414円(-8.6%)に設定。
7/01 2679円で約定。下影陰線でややマイナス。損切り割合は-9.9%
7/03 75日線も上抜けたので、これを基準にしている人の買いが期待できるかも。
7/04 3日連続陽線で順調に伸びるが、5/23の大暴落の日の始値2880円まで戻ってきたので、ここから上は売り圧力がさらに強くなりそう。
7/05 弱い下影陰線。損切り額を25日線の2451円に上げる。損切り割合は-8.5%
・エントリー時の決定事項
損切り :25日線を下回る2414円
同値撤退:25日線に戻ってきて上向きでなく、ローソク足を見て売りサインが出ていたら。
利食い :25日線に戻ってきて上向きでなく、ローソク足を見て売りサインが出ていたら。
両建て :行わない。
増し玉 :直近の高値4/5の3350円を超えたら。
1.
損切りの基準を、エントリーと同じ25日移動平均線で見ていますが、
平均線から離れた状態でエントリーしたので損切り割合が高くなって
しまいました。
改善するべき項目だと思います。
今回の場合、エントリーのタイミングを1日早めれば(6/28の寄)、
さらに利益が増えたことになりますがこれはタイミングとしては早い
でしょうか。
2.
増し玉のやり方がよく分かっていません。
直近の高値を超えたらという計画はありますが
この考えが正しいかどうか、他に増し玉の
タイミングがありますでしょうか。
3.
ここは改善すべき、ここはダメ、ここは良いと言う点が
あればご教授下さい。
4.
6/27から日経が上昇しています。その中でも特に不動産銘柄の上昇が著しく、
1週間で約20%上げています。6/2のレポートでも住宅関連銘柄に注目して
みる価値ありと言われていました。当然未来のことは分かりませんが、
この相場を牽引している不動産銘柄の上昇をどのように捉えられている
でしょうか。
私としては、5月上旬の高値を越えていって欲しいですが、高値での
買い残りがあるので上昇するにしても時間がかかるのではないかと
思っています。
以上、よろしくお願い致します。
━━━━━━━━━以上━━━━━━━━━
 
>1.

>損切りの基準を、エントリーと同じ25日移動平均線で見ていますが、
>平均線から離れた状態でエントリーしたので損切り割合が高くなって
>しまいました。
>改善するべき項目だと思います。

>今回の場合、エントリーのタイミングを1日早めれば(6/28の寄)、
>さらに利益が増えたことになりますがこれはタイミングとしては早い
>でしょうか。
 
結果的には28日にエントリーしたほうが利益は増える形に
なっていますね。これは一考の余地ありです。
私には2400円が心理的節目になっているように見えます。
6/12以降2400円と2200円のレンジで行き来しています。
14、19、24日には上髭がタッチして抜けきれずにいます。
(正確には、タッチ寸前)
特に買われるわけでもなく、売られるわけでもなく。
ここまでのホルダーが売り手仕舞いしない理由はなんなのか?
と考えます。
5月からの下落トレンドが続く中、売り逃げたい人は逃げている
はずなので、レンジ相場となっていると考えられます。
つまり、売り急ぐ者がいなくなったということです。
27日の2400円抜け、25日線抜けを見たホルダー達は
手仕舞いする必要があるのか?
売り手仕舞いしなかったホルダーが少しラインを抜けたからと
言ってやれやれ売りはしないでしょう。
売りたい人は、すでに売っているはずですからね。
全体相場の印象が混とんとしているなら別ですが、
上昇期待があるなかで、ここまで我慢したのに、
逃げる必要がないということです。
彼らが考えることはむしろ、上向きのトレンド転換です。
よって、売りが出にくいので株価は上がるということになります。
こんな風に見ることができていれば、28日の寄りで
エントリーもできたと思います。
最悪損切り設定さえきちんとしていれば、大損は免れます。
心理的節目と見た2400円を割り込めば「切る」と、
私ならしています。
あとは、勝率と損益比の問題になってきますから、
28日の寄りのエントリーという積極策もありなのかもしれません。
これは、Y様の戦略の散り方次第になります。
それぞれの方の資金量や、取れるリスク、狙うリターン、
相場に向き合う時間や年齢、本業があるない、性格などに
よって変わってきますから、Y様ご本人が試行錯誤の中で
見つけていただくことになりますね。
問題点、疑問点を洗い出し、考察、検証してルールに入れ込む。
そして、そのルールを再度検証考察して、ご自身の売買の精度を
高めていくことになります。
永遠にこの繰り返しです。
偉そうに人様にアドバイスしていますが、私なんかも
いまだにこの作業のスパイラルから抜け出すことはありません(笑
 
>2.

>増し玉のやり方がよく分かっていません。
>直近の高値を超えたらという計画はありますが
>この考えが正しいかどうか、他に増し玉の
>タイミングがありますでしょうか。
 
第16回に「THE利食い」というテキストを
お届けする予定になっています。
そこに増し玉などの考えも記載しています。
しかし、
です。
そもそも増し玉を考える必要があるでしょうか。
上昇銘柄が少ない混とんとした相場付なら増し玉を考え、
トレンドに乗り続けることも大事なことになりますが、
今は、上昇銘柄はたくさんあります。
リスクではありませんが、資金を分散したほうが
大きく上がる銘柄に当たりやすくなると私は思います。
 
>3.

>ここは改善すべき、ここはダメ、ここは良いと言う点が
>あればご教授下さい。
 
上に書いたようなことですね。
疑問などは相場日誌に記入する習慣をつけ、
その疑問に対してどう問題解決を図るか?ということです。
時間のある限りチャートノックをしてください。
実戦も大事ですが、シミュレーションの中から経験値を
積み上げることも大事です。
やった数だけ身になりますし力になります。
先日のレポートで書いた高校野球の話です。
練習の量と密度の濃いチームが強いに決まってます。
相場も同じで、資金に限りがあるので実戦には限界があります。
それを、チャートノックでカバーするわけです。
私のところには、チャートノックで力をつけて
実戦に迷いがなくなたっという感謝のメールなども
たくさん寄せられます。
当然、今のような相場では利益を伸ばしてますし、
何百万単位で儲け、今年半分で1000万の大台突破
という話もちらほらいただきます。
その人たちも同じように、「投資力養成プログラム」
を始められました。
決して最初から力があったわけでも、
迷いがなかったわけでもありません。
プログラムの内容に忠実に実行し、
力をつけていった結果のことです。
 
>4.

>6/27から日経が上昇しています。その中でも特に不動産銘柄の上昇が著しく、
>1週間で約20%上げています。6/2のレポートでも住宅関連銘柄に注目して
>みる価値ありと言われていました。当然未来のことは分かりませんが、
>この相場を牽引している不動産銘柄の上昇をどのように捉えられている
>でしょうか。

>私としては、5月上旬の高値を越えていって欲しいですが、高値での
>買い残りがあるので上昇するにしても時間がかかるのではないかと
>思っています。
 
不動産、金融セクターにお金が集まるとみています。
先日の分析銘柄、アイフルも、今時点(7/7時点)で
10%以上あげています。
もうじき、第一四半期の決算発表のタイミングになりますが、
そうなると、金融相場から業績相場へ変わっていく可能性は高いです。
業績のいい銘柄、上振れ期待の大きい銘柄にお金が集まるということです。
じゃぶじゃぶの資金がどのセクターに集まるか?
これが勝負になると思います。
とはいっても、相場の雰囲気からの期待は20%程度にとどめ、
最終的にはチャートから判断します。
何度も言います。
株価は、相場参加者の心理で動きます。
心理の総和はチャートに足跡として現れます。
そのチャートをいかに読み解き、
自分の行動をコントロールできるか?
これが勝負です。
相場の世界で予想屋を目指すなら、
どんどん予想すればいいと思いますが、
雑誌やラジオやNETの世界を見渡しても
予想屋で儲けきっている人はまずいません。
講釈でお金をもらう人は多いですが、
予想屋は相場で儲けられません。
チャートをいかに読み解き、
自分の行動をコントロールできるか?
です。
頑張ってください。