いつまでも稼げない人と、すぐ稼げるようになる人には決定的な違いがあります。
「この人はすぐに稼げるようになるなー」とか、「あーこの人はまだまだ苦労が足らんわ」ということが、たくさんの人を見てきた関係で私にはわかるんです。
その決定的な違いとは・・・、

『失敗の対処法』です。
 
稼げない人は、その時だけはダメージを受けて、この世の終わりの如く落ち込みます。しかし、早い段階でそのダメージを忘れ再び同じ失敗を繰り返します。
いい例が、損切りに関すること。
大損した時は、「やっぱり損切りは大事なんだ。今回でようやくわかった」と一瞬は思うわけですし、それで反省した気分になってしまいます。しかし、自分に非があると感じながらも、自分以外の何かに原因があったんだということで、言い訳を始める人は少なくありません。
「投資顧問が儲かるって言ってたのに」とか「NYダウが下げたんだから、東京が下げないのはおかしい」と、いった感じで。
特に経験年数が多くなればなるほど、外部に原因を見つけるスキルは高まります(笑
結局人は、間違いを認めたくない動物ですから、自分を正当化しようとします。「自分は悪くない。失敗の原因は自分以外のところにある」と思い込むことで自己防衛しようとします。
そうした方が、気分的に楽だから(笑
 
でも、稼げるようになる人というのは、自分のしでかした失敗を素直に認めることができる人です。
外部要因で失敗することもあるのは確かですが、外部要因は修正することはできないことばかりです。
 
例えば、オリンパスの問題。
経営陣の犯した損失隠しで大多数の株主は大きな損害を被りました。会社や経営陣を相手取って損害賠償請求訴訟を起こすことになりましたが、一株主レベルでは、損失隠しを発見できるはずはありません。
JALやライブドアの上場廃止も同じようなものです。大損した原因は、外部要因と言えば外部要因であることに違いはありません。
しかし、自分の失敗を認めることができる人は、外部要因だけが失敗の原因とすることはありません。オリンパスで失敗したとしても、「そのリスクをマネージメントできなかった自分に問題がある」と、失敗の原因を自分に求めます。その失敗を自分の中に受け入れ、修正し、同じミスを繰り返しません。
 
確固としたマネージメント力があるわけです。
 
「失敗をしてはいけない」と言っているわけではありません。
絶頂期にあったライブドアが上場廃止になるとは、誰も思っていなかったわけです。一度目の失敗は仕方のないこと。自分ではそれが間違いだとわからなかったわけですから・・・。
 

上手になるということ

結局トレードが上手になるということは、いろんなパターンの失敗を経験して上手くなっていくことです。もし、失敗なんか一回もしないという人がいれば、その人はとんでもない勘違い野郎ということです(笑
失敗すれば資産が減るし、辛いし、悲しいし、投げ出したくなる。でも、その辛い失敗を経験したことで初めて「やってはいけないこと」ということに気付くことができます。
小さい子供が、燃焼中のストーブに触ったら、「熱っ」ということを身をもって知ることになります。それを経験した子供は、次からストーブを触らなくなります。触る前と触る後では、危険回避の意識は格段に差があるはずです。
車を運転していて「ヒヤッ」としたことは誰にでもあると思います。すると、その経験を活かして今まで以上に気を付けようとするはずです。
 
一度失敗したことを、次から失敗しないようにすること。これこそが成長するということなんです。成長できない人は「なにぬね」な人。(「の」が足らない人)

まぁ、そういう人が、ピラミッド構造の最下層を支えてくれているわけなので、我々にとっては貴重な収入源になる、ありがたい人たちです(笑
同じ失敗を繰り返さないことこそが、「成長する」ということじゃないんですかね。
 
同じ失敗をしないようにしていくこと。すると、致命傷になる大きな失敗をしなくなります。小さな失敗の芽も次々潰していくことになるので、トレードの精度が高まらない訳がない。当然のごとく、利益が積み上がっていくことになります。
 
ただ、誰かから注意されて気付いたとしても、それは表面上わかっただけであって、心底からは分かっていない場合が多いです。これは自分自身も経験したことですし、他人を見ていてそう思う・・・(微笑
 

本当にわかった

「本当にわかった」と気付くのは誰でもない自分自身だし、問題を解くカギは自分の中にしかないわけですからね。
自分で気付かない限りは、核心に触れるようなことを言っても意味が無い場合が多い。「わかってくれよ」というこちら側の思いが、いつも虚しく感じてしまいます(微笑
普通の人は、わからないことを知ろうとして勉強しますが、普通の人で終わらないためには、「わかっているつもりのことも、実は何も分かっていない」ということから始めるべきだと思いますが、そう思いませんか?
 
こういったことから、「この人はすぐに稼げるようになるなー」とか、「あーこの人はまだまだ苦労が足らんわ」ということが、私にはわかるという話でした。
 
成功の要因は、けっして過ちを犯さないということではなく、同じ過ちを二度と繰り返さないことにある。

ジャージ・バーナード・ショー

 

個人投資家の8つの悩みを知ってくだらない間違いを防ぐ

2000人を超える面談の結果、個人投資家には共通する8つの悩みがあります。 「投資力養成プログラム」第四回STEP8では、他人の問題点からさまざまなことを学んでもらいます。
多くの人が同じ所で同じようにつまづき損を出しています。まるで判をついたように間違う理由を知ることで、ミスを防ぐことができるだけでなく、同じミスをしないような仕組みを作り上げることは実践投資家としての必須条件です。
他人の問題点から学ぶことは実に意味のあること。「何も考えず同じ失敗を繰り返す多くの人」と、「失敗を最初から知識として知っているアナタ」どちらが有利なのかは言うまでもないことです。