続いて東京都中野区K様から、
野村総研の資料をご覧いただいての
意見を頂戴いたしました。
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資料タイトル:
日本の富裕層は101万世帯、純金融資産総額は241兆円
~ 2年間で世帯数は24.3%、純金融資産総額は28.2%増加 ~
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限られたデータの中での考察になりますが、文中に
「富裕層と超富裕層の金融資産額の増加の理由は、
 株式や投信の比率が高いから」
とありました。
個人で投資運用したら90%以上が負ける世界。
富裕層だからといって特別な能力が
あるかというと必ずしもそうではなく、
額こそ違えど、勝率とPFレシオが同じならば
富裕層も同じ結果になるはず。
と仮定をした場合、
(富裕層だからといって、投資力を
 すさまじい努力で磨いた人たち
 ばかりだとは思えない)
なのに、超富裕層の資産成長率は、
2011年と2013年の日経平均の伸びと近い。
(2011年は全体が下げ基調ですが
 期中平均で2011年と2013年を
 比較すれば伸びている。
 また、富裕層は純富裕層からの流入が
 あるので比較はできませんが・・・)
これが何を意味するのか。
プロに運用を任せているからの結果、
という導き方もできる。
だから資産運用しましょう、
プロに任せてください。
の野村の提灯資料ともとれる。
はたまた、富裕層は頻繁な売買を
繰り返さないと仮定すれば、
個人でもバイ&ホールドをしておけば
増やせた、ということも導きだせる。
そう考えてしまうと、結局、
資産を増やすのが目的だったら、
プロに任せたり、長期投資がいいのだと。。。。
一方、2007年から2009年は相場は下降基調。
この期間は、富裕層の資産額の減少が
一般層より大きい。
プロに任せていても運用していたら減るのだし、
バイ&ホールドなんてしていたら
大変なことになっている。
やや短絡的な導出ではあるが、
上層相場基調とプロの運用が重なって、
プラスの結果が生まれるということだ。
上記を受け、改めて確認できたことは、
自分が投資の勉強をしている理由が
裏付けされたこと。
そして、このような資料はファクト以外は、
依存してはいけないということ。
相場基調とプロの運用の中身は共に
自分でコントロールできません。
基調に振り回されずしっかり結果を
つくることをしていきたいので、
自分でやれるように目指していることは
やはり間違っていない。
もう1つ、内容を文章で捉えようとすると、
野村の提灯記事にみえてしまいます。
文章はしょせん、誰かが意思をもって
書いたものでしかなく、理解の一助にすぎない。
(数字も見せ方を変えられますが。。)
だから信じないということではなく、
依存をしない。
つまり材料として扱い、自分で考えるということ。
トレーディングもまた然り。
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> なのに、超富裕層の資産成長率は、
> 2011年と2013年の日経平均の伸びと近い。
ここがポイントですね。
つまり、株を買ってそのままというケースが
多いということになります。
その逆を言えば、
当面使わなくて済むお金がたくさんあるので、
株を買っていた。
そして、その株が市場の上下に連動して、
資産が増減したということになりそうです。
庶民には、
使わなくて済む余裕のお金がありません。
毎月キツキツで生活しているというのが、
実際のところです。
家や車はローンを組んで、
将来の収入分を払うことを約束して、
必要以上のものを手にします。
動機はほとんどの場合、「ミエ」です。
しかも、金融屋に手数料まで支払わされて。
さらには、何かの臨時収入があれば
欲しかったものをさっさと買ったり、
旅行に使ったりします。
臨時収入は生活費とは別会計です。
金利負担を減らす努力はしませんし、
あれば使うという感じ。
ゆとりがないので株なんか買ったまま
放置できるはずがありません。
この差が富裕層と庶民の差です。
> はたまた、富裕層は頻繁な売買を
> 繰り返さないと仮定すれば、
> 個人でもバイ&ホールドをしておけば
> 増やせた、ということも導きだせる。
そういうことですね。
でも、放置しておけるお金がない。
だから金融資産は増えない(笑)
> そう考えてしまうと、結局、
> 資産を増やすのが目的だったら、
> プロに任せたり、長期投資がいいのだと。。。。
プロがいいかどうかは、
極めて疑わしいところですが、
一つ言えるのは買ったまま放置することで、
市場の値動きに連動して金融資産が
増減するということになりますね。
そして、仮に増えても当面使うこともないので、
どのくらい増えているかはそれほど関心がない。
欲しいものはすでに手にできているので、
慌てて株を売る必要もない、
仮に下がっても置いておけば戻るだろう、
ぐらいの感覚です。
そして、
富裕層が株を買う狙いは、
ほとんどの場合配当狙いです。
3%ぐらい配当する企業はたくさんあります。
あの大塚家具は5%を超えています。
仮に1億円株を買って、
平均4%の配当があれば、
年400万円配当があります。
10億円だったら4000万円です。
お金がお金を生む仕組みです。
富裕層と庶民の決定的な違いは、
この差です。
富裕層は慌ててお金を使う必要がないので、
ますますお金は増え続け、
運用するお金のない庶民は、
資産が増えることが決してない。
それどころか、
将来の収入分まで使ってしまっている。
しかも、金融屋に手数料まで支払って。
格差が広がるのは当然といえば当然のことです。
> 基調に振り回されずしっかり結果を
> つくることをしていきたいので、
> 自分でやれるように目指していることは
> やはり間違っていない。
おっしゃる通りですね。
私たちができることを、しっかりやる。
富裕層がどうだからとか、
庶民がどうしたとか、
そんなことは関係なく、
自分がどうするか?
という問題が最も重要だと思います。
> もう1つ、内容を文章で捉えようとすると、
> 野村の提灯記事にみえてしまいます。
そういう見方もありますね(笑)
撒き餌に集まる雑魚。
彼らは本命が吊り上がらなくても、
雑魚でも損することはない。
なぜなら、手数料商売だから・・・。
一つの資料を見てもいろんな意見がありますし、
いろんなんものが見えてきます。
そういう視点を大事にすることこそ、
相場心理を読めるようになっていくコツです。