相場で利益を上げるには、相場の基本を学ばなければならない。
当たり前のことであるし、これに異論を唱える人は少ない。

基本を学ぶということは、相場に限ったことではない。
しかし、相場に限っては個人投資家の多くは、
応用を学びたがり、なお且つ基本は無視する。
ファンダメンタル分析、テクニカル分析、企業価値評価、
財務諸表の読み方、業界動向、新技術、最先端技術動向、
景気動向、経済政策動向・・・
ありとあらゆる範囲の知識が必要だと思いこみ、
毎日必死になって勉強する。
ご苦労なことである。
これらのことは相場の基本ではないと断言しておく。
それらを勉強したからと言って
利益につながっているのか?
このことを考えてみるとよい。
基本が出来ている人は、利益に結びついているはずである。
利益額の大小はあれど、コンスタントに利益を出している。
これは絶対に例外はない。
このことは私が嫌というほど経験してきた。
枝葉末節にこだわったあまり、基本を疎かにしていた。
儲からなかったはずである。

  • 基本を無視して損ばかりすること
  • 基本を大事にして利益を上げること

この両方を私は経験しているので、誰よりもよくわかる。
それだけではない。
多くの個人投資家の方とお話しさせてもらうので、
基本を大事にしているか、そうでないかの違いは、
どれぐらいの差があるのかをよく理解している。
もし、今現在利益につながっていないとするなら、

  • 基本を無視した売買をしている
  • 基本と思い込んでいることが基本ではない

このどちらかである。
いったん基本をマスターしたものだけが、
応用編を勉強し活かすことができるのである。
この応用編は無限にある。
幅が広いので、自分にあったスタイルを学べばよいことになる。
しかし、それは枝葉末節にあたる部分なので、
それが、利益を出し続けるために絶対大事というわけではない。
樹木を見てみるとよい。
葉が一枚二枚取れたところで大した影響はない。
枝が一本二本折れたとしても大したことはない。
しかし、幹そのものが半分折れかかっていたら大変である。
目に見えない根の部分が腐っていても影響は甚大である。
個人投資家は、枝葉末節にこだわり過ぎなのである。
木の幹が半分折れていても、枝ぶりの良さに満足している。
そんなものは、すぐ枯れるに決まっている。
基本を完全に習得するまでは、
余計な知識を増やさないことである。
基本ができたかどうかは、利益がコンスタントに
出ているかどうかで判断することができる。
応用はその次の話なのである。
一にも基本、二にも基本、三四も基本で、五で応用ということだ。