月に20回の売買をしたとする。
一回の売買に、仕掛け、維持、手仕舞いの3つのアクションが発生する。

  • 何の銘柄をどの数量で、いくらでいつ買ったか
  • どの銘柄のどれだけの数量を、いくらでいつ手仕舞ったか

こんなことは証券会社の取引口座を見れば記録が残されている。だから、あえて手書きで記録を残そうとする人は少ない。これでは20回の取引が単なる20回の取引で終わってしまうし、次の月も同じようにただの20回の取引で終わってしまう。
これが大衆投資家の売買である。
 
一方、我々は単なる20回では終わらせない。一回一回の売買を手書きで記録する。そうすることで記憶に残りやすくなる。証券口座のデジタルな売買記録には頼らない。
九九を覚えるときに、教科書を読んだだけで覚えられたかと言うと覚えられなかったはずである。何度も何度もノートに書いて、暗唱、反復して覚えた。英単語を覚えるときも、漢字を覚えるときも、年表を覚えるときもそうしてきた。一発で覚えた人もいるかもしれないが、少なくとも私は頭が良くないのでそうやって覚えた(笑
それと同じように、一回一回の売買を手書きで記録する。
普通の人の売買が単なる一回の経験値で終わってしまうものを、我々の場合は手書きで記録するので2倍の経験値として蓄積されていく。記録には、単なる買った売った程度のものではなく、売買時の全ての根拠、感情など思いつくままに全て記録として残していく。
さらに、週末に時間をとって、その週の振り返りを行う。たった一回の売買が何倍もの経験値として蓄積されていくことになる。
確かに手書きで記録を残していくことは面倒である。私などは横着なタイプでできるだけ効率を追求したいので、最初は面倒で仕方なかった(笑
今では面倒と思わない。むしろ面倒な作業が実に楽しい。なぜなら、着実に実力が付いていることが分かるからである。5年前の売買を振り返ってみることがある。すると、今から考えれば信じられないことをやっている。まるで素人だ(笑
 
つまり、自分の成長具合がはっきりと読み取ることができる。今から5年後に振り返ったときに、今の売買を「素人と変わらない」と言っているかもしれない(笑
それは、今より5年後が成長しているあかしとなるので、成長具合が手に取るように分かり、それが実に楽しい。
 
大衆投資家は月に20回の取引は20回分の経験値で終わらせるが、我々は何倍もの経験値として蓄積させていくことに時間を費やす。
おそらく、20回の売買なら少なくとも60回分の経験値として蓄積させていく。
 
大衆投資家と差がつかないわけがない。
 
 

相場日誌を続けるコツ

売買記録を付ける意味と言うのは、お分かりいただけたと思います。しかし、意味がわかったとしても続けられるかどうかは全くの別物です。

いい例が、ダイエットや禁煙などです。
ダイエット本などを買ってきたときや、ダイエットグッズを買ってすぐのときはモチベーションが高いのでやる気満々ですが、だいたい3日から一週間ぐらいで投げ出してしまう人は多いものです。
やれば痩せられると分かっていても続けられないのが人間です。
 
ですから、続けるための技術が必要になります。
 
一例をあげますと、日誌は振り返りの要素が強いですから反省文を書きがちです。反省することは大事ですが、ついつい自分で自分をネガティブに表現してしまいます。
「~するからダメ」「こんなことを繰り返すから、失敗するんだ」
などと気付かないうちに自分を否定していきます。
人は誰でも自尊心があります。褒められればうれしいし、叱られれば嫌になります。日誌に否定語を並べるということは、自分で自分の自尊心を傷つけている事を意味します。やってもやっても褒められない。やってもやっても叱られ続ける姿を想像してみてください。
当然のごとく、途中で嫌になり日誌を付ける意味を分かっていても継続できなくなります。それが人間です。
 
これは、良いとわかっていても継続できない理由のうちの一つです。
 
だからこそ、日誌一つ付けるにしてもコツがあり、継続の技術が必要になってくるわけです。「投資力養成プログラム」の受講者の皆さんには徹底して、継続するためのコツを伝えていき、成長のプロセスを身につけてもらうわけです。
 

  • 普通の人が20回の経験値で終わらせるところが、あなたは60回分の経験値として蓄積させていくことができます。

 
三ヶ月後どのくらいの差がついていると思いますか?
 

  • 今後も普通の経験値を積むのか?
  • それとも普通の人の3倍の経験値を積み上げていくのか?

今後の口座残高に大きく影響を及ぼすことは想像に容易いことです(笑