チャートノックに関して質問


M様から質問をいただきました。

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いつもお世話になります。
早速ですが、チャートノックに関して質問させて頂きます。
毎日マーケットニュースなどで気になった銘柄を、自分の監視銘柄群
として追加しております。
最近悩んでいることは、新規に追加する銘柄が少なくなってきており、
監視銘柄群の確認でチャートノックが終わってしまっています。
これでもある程度時間はかかります。
そこで、例えば、会社四季報を見て片っ端から銘柄を見ていくのか、
それともよくある証券会社のサーチ機能で銘柄検索で条件入力して探しだすのか、
何かオススメの方法はありますでしょうか。
(銘柄管理ツールとしては、グーグルファイナンスを使用しております。)
ご教授の程宜しくお願いいたします。
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以下、M様への回答です。
 
一生懸命に取り組んでおられる様子が目に見えるようです。
早速ご質問の件ですが、チャートノックとスクリーニングの意味合いを混同していらっしゃるように思います。おっしゃっているのはスクリーニングのことですね。
自分がどの銘柄を注目するのか?を探し出す作業なわけですが、私の場合は毎日監視するのは100銘柄程度に絞り込んでいます。現在中長期にわたってトレンドが出ている銘柄か、過去にトレンドが形成されていた銘柄を監視しています。イメージとしては、サンリオ、Monotora、クスリのアオキという感じです。理由は簡単で、利益をあげるためにはトレンドに乗る必要があるからです。
 
だからといって、今のジーンズメイトのような仕手化したものは別です。急騰する銘柄は捉えにくいうえ、場合によっては天井掴みになる可能性もあり、デイトレーダーなら仕掛けても面白いでしょうが、スイング派には難しいです。できれば、穏やかに長期間上昇し続ける銘柄が私の理想です。
スクリーニングは、そのような自分に合った銘柄候補を選び出し、毎日監視するといいと思います。ですから四季報などで全銘柄を監視するのはあまり意味がありません。自分が取れそうな銘柄、相性のいい銘柄を選び出し監視すればいいと思います。
 
一方、チャートノックは違います。
気になるチャートのパターンや値動きに関して、読解力を強化していこうというものです。ですから、今現在の銘柄の動きだけではなく過去のチャートを見て、気になる値動きをプリントアウトしたものにトレンドラインを引いたり、前回高値や節目などを見つけたり、出来高との関連性やローソク足の現れ方などを深く理解していくものです。まさに野球のノックのようなものですね。
 
練習でたくさんノックを受けていれば、本番では考えずに体が反応してボールを受けられるはずです。守備が上手になるためにはたくさん練習をすることですから、チャートノックの考え方も同じです。
 
投資力養成プログラム第8回で紹介しました、林先生の「勝負脳」の書籍に書いてあるイメージ脳の使い方のことです。

 
たくさんこなしていれば、監視銘柄のうち、「あっ、次上がりそう」ということが見えてくるようになります。もちろん絶対ではありませんから損切りを決めて逆指値注文を入れておくことは当たり前です。その作業がチャートノックです。オリンピック選手でもプロ野球選手でも、基礎練習を疎かにすることはありません。基礎練習の積み重ねの上に、スーパープレーが生まれてくると思います。
 
基礎練習は退屈です。トレードに刺激を求める人には耐えられないことだと思います。先日もラジオ番組で、デモトレードや1000通貨単位で練習をしたら?とのアドバイスに、「退屈だからすぐ飽きてしまう」「刺激がないから頑張れない」という素人が出ていました。口座残高を増やすことは、刺激を求めることではありません。むしろ真逆に位置します。
 
自分が何のためにFXや株をするのか?の目的にブレがある状態では、資産も増えませんし上手にもなれません。
 
むしろ、下手な人のお金が上手な人の口座に流れるので、どんどん刺激を求めてやってくれればいいと思いました(笑
 
スクリーニングも大事ですが、何を買えば儲かるか?どの銘柄を買えば儲かるか?というよりも、売買は、買って、維持して、手仕舞いして初めて利益になるものです。入り口をいかに判断して仕掛け、押し目か天井かをいかに対応するか?利食いのタイミングをいかに判断するのか?一連のプロセス、一つ一つが大事になります。
 
そんな感じでチャートノックをしてみてください。過去のチャートでも構わないので、いくらでもチャートノックできるはずです。チャートノックは、投資力養成プログラム第5回STEP10です。