あなたの車の運転は、人と比較して、

1・上手だと思う
2・平均ぐらい
3・下手だと思う
さあ、どれを選ぶ?
これは、トレードでも応用できる
心理を確かめる設問。
あなたは、どれを選ぶ?
そして、街のドライバーに聞いた
アンケート結果では、1,2,3それぞれ
どのくらいの割合になるだろうか?
先日、
高校生8人が雪崩の事故で亡くなった。
指導教員は、「絶対安全に(訓練が)
できると判断した」と言う。
ここに大きな落とし穴があった。
人は自分の知識を歪んで捉える習性がある。
特に、上級者ほどその傾向は強い。
山のことをよく知っている引率教諭が、
「絶対安全」と評価し、しかも3人の教諭が
揃って「絶対安全」と判断した。
つまり、そこにはブレーキをかけられる者が
いなくなったことを意味する。
心理学で言うところの「認知の罠」だ。
3人が揃って同じ判断を下したことで、
そこに潜むリスクを過小評価し、
自分たちで状況判断がうまくできるという、
錯覚を持ってしまう事になった。
これが、8人もの犠牲をだした
根本の原因である。
 
そこで、先の質問の
運転技術について。
1,2,3それぞれの割合は、
3割ずつぐらいの同じ割合と
思うだろうか?
いやいや。
これが驚く数字が出ている。
スェーデンで行われた調査では、
実に9割が自分は運転が上手だと
考えているそうな。
日本でも同じようなものだろう。
教習を受け試験を突破し免許を取得した。
街を運転してもこれまで事故も起こさず、
まずまず乗りこなせている。
故に、人より上手いと思う。
自分の技量を過大評価してしまっている。
これが、「認知の罠」だ。

車の運転に潜むリスクを過小評価し、
状況判断がうまくできるという、
錯覚を持ってしまう。
ある時、重大な事故を起こし、
取り返しのつかないことになる可能性が高い。
「あー、恐い恐い」
自分がいくら細心の注意を払おうとも、
周りがやらかしてしまい巻き添えを食う。
だから本当に恐い。
雪崩事故も、車の事故も、
その原因は「認知の罠」
トレードでも同じ。
あれやこれや、これまでに学んだ
テクニカルを駆使して分析した。
しかも、掲示板をみても買い優勢。
「よし、間違いない。ここは信用枠
一杯に使って攻めていくぞ」ってな事を
しでかして、ロスカットもできないまま
追証を食らう。
追証ざんまいだ。
寿司ざんまいなら胃も喜ぶが、
追証ざんまいは胃がきゅっとなる。
どこそこの証券会社の元ディーラーと
いった肩書きでトレードビジネスを
する輩がいる。
132連勝だか何だか、
すごい実績を持つ女神もいるそうな(笑)
「すごい人が教えてくれるんだから、
それで儲けるようになれるはずだ」と、
思うのも「認知の罠」
肩書きにつられて、
平凡以下のことを過大に評価してしまう。
トレードで勝てない訳だ(笑)
だからこそ、
・知らないを知らない
・知らないを知っている
・知っているを知っている
・知っているを知らない
が、必要になるんじゃないのかい?
少なくとも、相場に対して謙虚でいられる。
過大評価などするもんじゃない。
リスクの過小評価など、もってのほか。
人間だから錯覚も間違いも
起こすことを前提として、
ロスカットの設定をいつ何時も忘れない。
未来など何があるかわからないんだから、
細心の注意を払わなきゃダメに決まっている。
追証ならお金を払えば済むが、
命の代償はない。
3人の引率教諭が「認知の罠」の事を
知っていて謙虚でいれば、8人が犠牲に
なる事はなかったろう。
自分の実力を勘違いする。
大変残念な事だ。