トレードをするにあたって、
初心者には初心者ならではの勝ち方がある。
当の本人は、「初心者ならではの勝ち方」を
やっているとは夢にも思ってないだろうが・・・
いわゆる、ビギナーズラックという。
これはトレードに限ったことではなく、ギャンブル全般にいえる
初心者のまぐれ当たりのことを差す。
ビギナーズラックと言えば、私が生まれて初めてパチンコをしたとき、思いもよらず勝ってしまったことを今でも鮮明に覚えている。
- パチンコ台が壊れたんじゃないかと思った
- たくさん出たので、事務所に連れて行かれるんじゃないかと思った
- 出玉をどうやって景品に変えたらいいんだろうと不安に思った
たった一箱であったが、これがビギナーズラックだと思った。
偶然大勝ちしてしまったことを、「よかった、よかった」と
簡単に片付けてしまうが、ビギナーズラックは決して偶然の産物ではない。
ビギナーにはビギナーの特徴がある。
それは、
「何事も、難しく考えないこと」
人は物事がわかってくるとだんだん難しく考えるようになる。
知識や情報を増やせば、もっと勝てるようになるんじゃないかと、
”欲”丸出しで下手に勉強し始めるので、結局混乱してしまい
何が本当で、何が間違っているのかが分からなくなっていく。
私自身もその典型的なタイプだ。
深みにどんどんはまり、物事の本質が見えなくなってしまうことはよくある。
投資関係の書籍だけでも200冊は読んだ。
1冊平均単価が2000円としても、書籍だけで40万円も使ってる。
本だけではない。
DVD教材や投資セミナーなどにも事あるごとに参加していたので、
金額に換算すれば100万は軽く超えてしまう。
しかし、本当に有効な書籍だと思えるものは、2-3冊程度だ。
投資セミナーにおいても、本当に参考になるのはほとんど無い。
結局、大金をはたいてわかったことは、
複雑に考え過ぎても得られるものは、迷いでしかない。
究極の答えは、「シンプル・イズ・ベスト」であるということ。
こうやって、皆さんに投資やトレードのことを話しているが、
正直にいえば、私は難しいことなど何もわからない。
アナリストや株式評論家という肩書の人たちとも付き合いがあるが、
そういった人たちはさすがに経済や相場の世界の難しいことを
本当によく知っている。
そういった類の専門家の人だけではない。
ブログなど拝見していると、一般素人の人までもが、
株価が何故上がったのか、何故下がったのかという解説を
見事なまでにしている。
また、今後どうなりそうだという読みもなかなか素人とは
思えぬほどの説得力で記述されている方もいらっしゃる。
ただし・・・、
見事な解説も、儲かっているかどうかとは直結していない。
結局は、「相場が読めるような気がしているだけ」ということだ。
つまりは、自分の妄想の中で自分の都合のいいように
相場を作り上げているだけの話しだ。
立派な講釈を並べて解説しても、予想が当たらなかったら、
その立派な講釈は意味をなさない。
だったら、最初から難しく考えなければいいだけのことだ。
所詮、上がるも下がるも、五分五分である。
「簡単なものほど難しい」などと云う。
でも、この言葉は簡単なものほど難しく考えてしまい、
複雑にしようとし過ぎていることの裏返しだ。
だから、うまくいかないのであって、
簡単なものは簡単に考えれば、実は簡単だったりする。
経済の世界なんて、素人がちょっとやそっと勉強したぐらいで
読み解けるようなものじゃない。
たとえば「環境関連だから将来有望である」とか、
「無借金経営で増収増益企業だから」とか、
「冬になるとインフルエンザが大流行するから」とか、
「太陽電池パネルがどうした」とか、
中途半端な経済知識で相場を予想しても、
当たるか、当たらないかで考えたら、結局、五分五分だ。
問題なのは、妄想を膨らませて、それが真実であるかのように
自らの予想に酔いしれてしまい、リスク度合いを甘めに見積もって
しまうことにある。
絶対だと思い込んでいるので、株価が下がれば下がるほど
チャンスが広がったということになり、ダメなポジションを
切るに切れなくなる。
最悪のパターンは下手なナンピンを繰り返し、スカンピンになるわけだ。
むしろ、ビギナー投資家のほうが知らないことが多い分だけ
利益を得る機会も多いということになる。
「ビギナーズ・ラック」という現象も偶然のたまものなのではなく、
起きるべくして起きている現象と考えられるわけだ。
「シンプル・イズ・ベスト」とは、誰もが知ってる言葉であるが、
知識として知ってるだけで、本当の意味は誰もわかっていない。
とかく現代社会はインターネットなどの情報インフラが整備され、
情報過多に陥り複雑さと世の中の動くスピードに拍車がかかっている。
便利さを求めて時代は進化するが、そんな私たちの暮らしは
本当に幸せなのだろうか?
江戸時代。今ほど情報もないし時代の流れも緩やかだった。
「だから、当時の人々は不幸だった」
というわけではない。
私などが思うに、
今よりもはるかにシンプルな世の中で
住みやすかったんじゃないかと感じる。
イチロー選手などを見ていると思うが、その道を極めたような達人は、
誰もが当たり前に思うようなことを、誰もが真似できないぐらいに
積み重ねた結果とんでもない成績を残している。
事実、イチロー選手は事あるごとに言っている。
「簡単なことの積み重ねが最も大事」
投資も同じだ。
簡単なことを積み重ねるために必要なことを、
投資力養成プログラムでは解説しているし、学んでいただく。
つまり、勝てる投資家へとレベルアップしないなんてあり得ないことになる。
・・・と、私は思い込んでいる(笑